バスケットボールをはじめとしたスポーツによってつき指をしてしまう場合のように、軽い外傷が原因で痛みが生じる場合もあれば、重大な病気が関係している場合もあるため、何が要因であるかによって、深刻さは全く異なります。
指の痛みの原因となる病気としては、リウマチや痛風が代表的です。これらは放置しておくと症状が進行してしまい、生活に大きな影響を及ぼしかねません。リウマチは関節の変形を起こす病気ですし、痛風は生活習慣病なので食事等を改善しないと進行してしまいます。
症状が出ているのが手の指か、それとも足なのか、腫れはあるのか、痛みが生じている箇所は付け根の部分であるのか、先端であるのか、しびれはあるかといったポイントによって、特徴となる原因について探ってみましょう。
手の指の痛み
最も身近な原因はつき指でしょう。衝撃がさらに大きくなると骨折に至る場合もあり、本人もしばらくは気付かないケースもあります。突き指になったら、患部に刺激を与えないようにして冷やし、心臓よりも高い位置に手を上げておきましょう。
スポーツや手元の作業によって酷使していると、腱鞘炎や関節痛によって指の痛みを感じるケースがあります。腱鞘炎があっかすると、指をまっすぐに伸ばせなくなります。この場合には適度な休養が重要です。また、お風呂の中で温めながらストレッチをするのもよいでしょう。
関節の痛みに腫れや変形を伴い、朝にこわばりを感じる時には、慢性関節リウマチの恐れがあります。この病気は手だけではなく、足にも症状が現れる場合があります。早急な処置が必要なので、まずは病院を受診してリウマチが原因であるのかどうか、確認しておきましょう。
指の痛みに赤みや熱感を伴って腫れがあるのなら、細菌に感染している可能性があります。手は色々な部分に触れる上、小さな傷ができることも少なくないため、このようなリスクは小さくありません。
足の指の痛み
まずは外傷として、内出血や外傷があります。スポーツが原因であったり、階段等でぶつけるケースもあります。力の加わり方によっては、思っているよりも小さな衝撃で負傷することもあるので、注意が必要です。場合によってはテーピングによって固定したりして回復を待つことになります。
外反母趾が原因で足の指の痛みが生じることもあり、特に女性に多い傾向にあります。親指の関節が外に出てくるもので、靴による影響が大きいため、自分に合ったサイズ・形の靴を選んでおかなくてはなりません。専門家からのアドバイスを受けても良いでしょう。
深爪や巻き爪が原因で細菌が入り、化膿して指の痛みや腫れが起きる場合もあるので、爪を切る時には注意してください。何度も繰り返している方は、切り方を見直したほうがよいかもしれません。
病気としては、痛風によって関節に炎症が起こり、痛みや腫れが生じます。足の親指に高頻度で症状が現れ、他にも体のだるさや発熱等を起こします。性別で見ると、男性の頻度が高い傾向にあります。
慢性関節リウマチは手の指だけではなく、足についても痛みや変形、腫れといった症状をもたらす病気です。この他にも、手首や膝に同様の症状が現れるケースもあります。時間が経つと、全身の関節に広がっていきます。
糖尿病の合併症である神経障害が原因で足の指の痛みが生じるケースもあります。このほかにしびれを感じたり、感覚が鈍くなって怪我をしても気付かなくなる場合も見られます。
足の指のしびれ
原因はいくつか考えられます。まずは椎間板ヘルニアによって足のしびれが生じる場合があり、この時には腰や背中の痛みを伴いやすくなっています。
脳疾患によってしびれが生じている場合もあり、時には危険な前兆になっている可能性もあります。直接的に足の指に異常があるわけではなく、脳に問題が生じているために症状が現れてしまうケースがあるのです。
痛みとしびれの両方が足の指に起きるモートン病もあります。さらに、指の感覚が鈍っているように感じるケースもあり、足の神経の圧迫によって生じるため、合わない靴が原因になっている可能性があります。
指に関する不安を放置せず病院へ
ここまで見てきたように、指の痛みには様々な原因があり、外傷以外にも病気が潜んでいる可能性があります。理由も思い当たらないのに症状が続くのであれば、そのまま放っておかず、早めに病院に行っておいたほうがよいでしょう。それによって、深刻な状態になる前に早期発見できる可能性もあります。
体は意外に病気に対して鈍感で、症状が進行するまで顕著な兆候が現れないことも珍しくありません。そのため、自覚できるようになったら、すでに悪化している病気もあるのです。指に痛みやしびれを感じたり、関節に腫れが現れているのなら、それは何らかの兆候であるかもしれません。
たとえ医師であっても、レントゲン写真等を見て詳しく検査しなければ診断を下せないケースも多いため、自分の目で見て正確な判断を下すのは困難です。不安や疑問が残るのなら、病院で検査してもらっておいたほうが安心です。